2016年8月23日火曜日

デジタルビジネスのシステム運営効率化に有効な「ITサービスマネジメント」とは?

こんにちは、デジタルビジネスのシステム運営に関するコンサルティングを担当している河村です。
今日は、デジタルビジネスのシステム運営効率化に有効である「ITサービスマネジメント」とは何かについて書きます。

ITサービスマネジメントの定義:
ITサービスマネジメントとは、事業のニーズを満たす良質のITサービスを実施および管理することを指します。ITサービスとは、顧客や利用者の視点から見たITを指し、その中には利用するITシステムに加え、それらを稼働させて利用可能にするためのあらゆるプロセスやそれを行う人・組織も含まれます。












デジタルビジネスの場合、ITサービスはデジタルビジネスそのものであり、事業のニーズとしてはビジネスの売上・利益目標の達成や、ユーザー満足度の向上などが当てはまります。


ITサービスマネジメントを実施する効果:
デジタルビジネスにおいてITサービスマネジメントを実践することで、体系立てられた手法に基づき、組織は以下の項目を実現することが可能となります。
  • サービスのユーザー満足度を向上させる(リピート率の向上)
  • デジタルビジネスのIT戦略を経営戦略と整合させる
  • デジタルビジネスのシステム運営の品質向上、スピードアップ、工数削減を継続的に推進する
  • デジタルビジネスのシステム運営のパフォーマンスを測定、モニタ、および最適化する
  • ITの投資と予算を管理する
  • リスクを管理する、IT統制やITガバナンスに対応する
  • ナレッジを管理する
  • ITコストを最適化/削減する

など


ITサービスマネジメントのベストプラクティス「ITIL®」:
デジタルビジネスにおいてITサービスマネジメントを実践する際には、業界で広く利用されているベストプラクティスである「ITIL®」を活用することが有効です。実際のシステム運営業務をITIL®に照らし合わせてギャップを分析することで、どこに問題があるのかを効果的・効率的に洗い出し、標準化に向けた対策をうつことができます。

ITIL®
ITサービスマネジメントの分野において、最も広く認知され、信頼されている、ベストプラクティス(成功事例)のこと。ITサービスマネジメントのための各種標準プロセスが記述されている。ITIL®の出所は英国商務局(OGC : Office of Government Commerce)である。日本におけるITIL®の普及促進を目的として、itSMF ジャパンが20035月に設立されている。


ITIL®の構成:
ITIL®は、サービス・ライフサイクルの5つの段階(ストラテジ、デザイン、トランジション、オペレーション、継続的サービス改善)で構成されており、それぞれに標準プロセスや機能が定義されています。


















次回からは、これらのプロセスや機能についていくつかピックアップし、デジタルビジネスで実践する際のポイントを解説したいと思います。

2016年7月11日月曜日

デジタルビジネスでITサービスマネジメントに取り組む適切なタイミング

こんにちは、デジタルビジネスのITシステム運営に関するコンサルティングを担当している河村です。
今日は、デジタルビジネスでITサービスマネジメントに取り組む適切なタイミングについて書きます。


昨今のビジネススピードは速く、デジタルビジネスのライフサイクルもあっという間に変化します(立ち上げから成熟化までわずか5年というケースも普通です)。ですので、成長期や成熟期に入って課題に直面してから対策を打つ、では間に合わず、競争力を落とす要因になりかねません。

運営しているデジタルビジネスがライフサイクルのどの段階にいるのか、そして近い将来にどう変化しそうなのかを予測することが、取り組みのタイミングを考える際のポイントです。これを踏まえ、数あるITサービスマネジメントのプロセス群からどれに優先的に取り組み、効率化を進めるのか、検討することが効果的です。先を見据えてプロアクティブに対策を行うことを推奨します。

私が所属するビーエスピーソリューションズでは、ITサービスマネジメントのスキルトレーニングから、事業戦略に合致したプロセス改革の実行(BPR)、標準ITサービスマネジメントツール(LMIS)の導入による業務効率化・マネジメント強化の実現まで、一気通貫でご支援するノウハウと実績があります。会社のホームページからでも、このブログのコンタクトフォームからでも構いませんので、お気軽にお問い合わせください。

図:ITサービスマネジメントのグランドデザイン型ソリューション

2016年7月7日木曜日

市場が成熟するにつれて必要となるマネジメント強化

こんにちは、デジタルビジネスの運営コンサルティングを担当している河村です。
今日は、デジタルビジネスの成熟期の特徴について書きます。


事業の成長期を経て、市場自体が成熟化すると、競争が激化します。市場のパイがこれ以上増えない中で各社がシェアを奪い合うため、差別化のための開発や投資コストが増大し始めます(スマホゲームアプリの平均開発コストは、立ち上げ当初の5千万円から、現在では2億円にまで膨らんでいると言われます)。こうなると、いかに高生産性・高収益率を誇っていたデジタルビジネスでも、簡単には利益が出なくなります。

この段階になると、日々の業務を効率化することは引き続き重要ですが、それに加えてマネジメントを強化することが必要となります。

開発面については、リリースの遅れによる機会損失や競争力低下を防ぐために、プロジェクトにおける漏れや取りこぼしを極力なくすことがこれまで以上にシビアに求められます。市場に求められるスピードを確保するため、リソース管理やスケジュール管理などのプロジェクト管理について、担当者に任せっきりにするのではなく、全体で管理・統制を行うことが必要となります。

運用面については、ITサービスマネジメントの取り組みがますます重要となります。事業の成長期では現場の業務効率化につながる改革が中心ですが、成熟期には確実に数字を管理し、ITのパフォーマンスを改善し続け、利益を創出するためのマネジメント改革が求められます。ビジネスの需要や売上に対して適切なITコストを保つためのITサービス財務管理や、外部委託している業務のパフォーマンスとコストの妥当性を評価・改善し続けるためのサプライヤ管理などが必要となります。

これらの具体的な方法論や効果については、また別の機会に書きたいと思います。

2016年7月6日水曜日

バンダイナムコエンターテインメント様のデジタルビジネス成功事例を無料で聞けます



こんにちは、デジタルビジネスの運営に関するコンサルティングを担当している河村です。
今日は、イベントのご紹介です。

713日開催の「システム管理者感謝の日イベント」で、私がコンサルタントとしてご支援させていただいているバンダイナムコエンターテインメント様の講演が行われます。


講演タイトル:
コンテンツの変化はITの変化 ~バンダイナムコエンターテインメントにおけるデジタル変革~

講演内容:
移り変わりが激しいと言われるエンターテインメント業界。取り扱われるコンテンツも、過去幾度となく激しい変化が起こっています。コンテンツが変わればビジネスモデルが変わり、それに伴ってIT側も変革を求められます。 コンテンツが変化した際に、ITを扱うシステム管理者はどのように対応したのか。変化に対応するため、システム管理者は日々どのように備えているのか。本セッションでは、過去の事例を基にご紹介致します。


ビジネスモデルが変化する中での、IT側がデジタル化に対応するうえでの苦労話や成功に至った経緯をお話しいただく予定です。デジタルビジネスのパフォーマンス向上にITサービス担当者としてどのように貢献すべきか検討中の方は、是非ご来場ください。

お申し込みは以下より受付中です。
http://www.sysadmingroup.jp/kakikosyu2016/

来週ですので、お早めに!


2016年6月23日木曜日

デジタルビジネスの成長にあわせ増大する運用の負荷

こんにちは、デジタルビジネスの運営に関するコンサルティングを担当している河村です。
今日は、デジタルビジネスの成長期の特徴について書きます。

図:デジタルビジネスのライフサイクルとITの課題


前回も書きましたが、立ち上げ期はスピード優先で良いものの、事業が順調に成長すればするほど、運用業務の課題が急速に大きくなるのが、ITがビジネスと融合しているデジタルビジネスの特徴となっています。

デジタルビジネスの場合、事業が成功して需要が増えれば増えるほど、日々のトランザクション数やアクセス数も爆発的に増加します。これに対応するため、頻繁にITインフラの増強やアップグレード対応を行いますが、それに比例してその後の日々のオペレーションや保守対応も増加します。

また、デジタルビジネスは立ち上がってからも継続的に改善を行うアジャイル型の運用となります。事業の差別化のために毎週のように新機能追加や機能強化の開発・変更・リリースを行うことになります。これを繰り返した結果、システム規模はみるみる拡大し、同時に複雑化も進みます。結果的に担当業務は細分化し、様々な技術が部分最適に活用され、属人化が進みます。

業務をアウトソーシングする際にも問題が発生します。個別のサブシステムごとに異なるベンダーに開発・保守を委託している場合、システム間をまたがる問題が発生した際には常に社員が間に入って調整をすることになります。しかし、システムが複雑化し業務の属人化が進めば進むほど、全体を理解できる人が減るため、トラブルが多く発生したり、復旧に多くの時間と工数を要したりするようになります。

こうして全体でのナレッジ共有の必要性が顕在化します。しかし、担当者やベンダーに依存した部分最適な運用プロセスやルール、ツールが一度定着してしまうと、情報共有も簡単ではありません。情報共有のための管理工数が膨らむことになり、結果的に定着化せず形骸化してしまいがちです。

このようなことが積み重なり、デジタルビジネス運営の有効性・効率性は大きく低下します。運用業務の見直しのタイミングです。事業の成長・拡大を支えるためのスピードと柔軟性を確保するには、ITサービスマネジメントを取り入れたプロセス標準化・最適化を行い、業務効率化を推進することが重要となります。

注:ITサービスマネジメント=ビジネスの需要に適したITサービスを効率よく提供および管理するための方法論

ITサービスマネジメントについては、また別の機会に詳しく書きたいと思います。

2016年6月15日水曜日

事業部主導で進むデジタルビジネスの立ち上げ

こんにちは、デジタルビジネスの運営に関するコンサルティングを担当している河村です。
今日は、デジタルビジネスの立ち上げ期の特徴について書きます。

デジタルビジネスの取り組みは、IT活用が前提となります。そうなると情報システム部の出番なのですが、実際の取り組み事例を見ると事業部が主体となり、直接ITベンダーやITベンチャーと組んで事業を立ち上げるケースが珍しくありません。

一般的には、事業の立上期にはなるべく大きな投資をせずにスモールスタートし、成長のスピードに応じてスケールを拡張することが望まれます。また、多少未成熟であったとしても、事業の差別化のためには最新技術やパブリッククラウド、OSSの活用が好まれます。

しかし、基幹系システムの管理を主な業務としているIT部門はこういったテクノロジーの領域に馴染みがなく、また適用されているガバナンスがデジタルビジネスのスピードに合わないことが多いです。そのため、事業部が主体となって独自にIT機能を持ち、ITベンダーやITベンチャーとビジネスを立ち上げるケースが生まれています。ガバナンスや運用フェーズでの安定性・効率性よりも、まずは事業を軌道に乗せて売上を作ることが優先されていることが分かります。

図:デジタルビジネスと基幹系システムの違い


立ち上げ期はスピード優先でも良いのですが、しかし事業が順調に成長すればするほど、運用業務の課題が急速に大きくなるのが、ITがビジネスと融合しているデジタルビジネスの特徴となっています。次回はこれについて記事を書きたいと思います。

2016年6月14日火曜日

デジタルビジネスの運営最適化で日本の未来をつくる

はじめまして、デジタルビジネスの運営に関するコンサルティングを担当している河村と申します。

早速ですが、2016年はデジタルビジネスの取り組みが活発になると予測されています(デジタルビジネス:ITを活用して既存のビジネスモデルを変革すること)。身近な例でいえば、AmazoniTunes、スマホゲームアプリなど、既にデジタルビジネスによって大きな成功を収めているケースも増えています。こうした事例に続き、いかにモバイル・ウェアラブル・クラウド・IoTといった技術を活用して自社ビジネスを変革するかが、企業の重要なテーマとなっています。

このデジタルビジネスの取り組みは、少子高齢化・人口減少・働き手の不足・年金制度の行き詰まりといった社会問題を抱える日本において、大変大きな意義を持ちます。

人口減少により国内需要の減少が予測され、社会保障を維持するための労働者一人当たりの責任増加が見えており、生産性の高いビジネスを生み出し持続させることは日本が避けて通れない課題となっています。そのような中、日本が誇る優れたコンテンツにIT技術を活用し、高付加価値ビジネスでグローバル市場の競争を勝ち抜くことは、日本の未来をつくる原動力になります。

既にこのデジタルビジネスの取り組みで一定の成功を収めている企業で今課題になっているのが、いかにデジタルビジネスの運営を効率化し、利益を最大化するかです。この課題に対して「ITサービスマネジメント」が有効なことが、ここ数年のご支援でわかってきました。

私が所属する株式会社ビーエスピーソリューションズは、ITサービスマネジメントのフレームワークを活用したデジタルビジネスの運営最適化・効率化を手掛けるコンサルティング企業です。このブログでは、日々の活動で得たノウハウの一部を紹介することで、デジタルビジネスにおけるITサービスマネジメントの取り組みを広めたいと考えています。どうぞよろしくお願いします。